列に並んで行うスパイク練習
列に並んで行うスパイク練習は、定番のアタック練習です。選手は交代で1つのゾーンから助走し、投げ上げられたボールやトスされたボールを打ち、列の最後尾に戻ります。1つのポジションから試合に近いスパイクを数多く打てるので、セッターとのタイミングを覚え、ただネットを越すのではなく狙った場所へ打つ練習ができます。相手コートにターゲットを置き、「ゾーン5へクロスに打つ」のように各ラウンドの目標をはっきりさせると最も効果的です。待ち時間が長くなりすぎずに十分な本数を打てるよう、列は短く保ちましょう。
- 重点
- 助走のタイミング、コースの選択
- レベル
- 初心者〜中級者
- 人数
- アタッカー4〜12人、セッター1人(またはトスを上げるコーチ)、任意でトサー(ボールを投げる人)1人、相手コート側にボール拾い1〜2人
- 用具
- ネット、かごに入れたボールを1人1個、相手コートに置くターゲット3〜4個(コーン、フープ、タオル、いすなど)
- スペース
- コート全面。アタッカーは片側のコートを使い、ターゲットとボール拾いは反対側に置きます
- 時間
- 10〜20分
準備
約8人を超える場合は、2面のコートか2つのゾーンで2列にします。8〜10本ごとにターゲットを変え、半分の時間でゾーンを入れ替えます。
- セッター(またはトスを上げるコーチ)は、ゾーン2と3の間のセッターの位置、ネットから約1 mのところに立ちます(コートのゾーンを参照)。
- アタッカーは、ゾーン4(前衛レフト)の横のサイドラインの外、アタックラインより後ろに並びます。
- ボールかごを持ったトサー(ボールを投げる人)がゾーン6(後衛センター)に立ち、1球ずつセッターへ投げます。トサーがいない場合は、コーチが1球ずつセッターへ投げます。
- 相手コートでは、ゾーン1、5、6の奥にターゲットを置きます(奥へのスパイクはディグするのが難しくなります)。ゾーン4から打つ場合、ゾーン1がストレート、ゾーン5がクロスです。列をゾーン2へ移すと、この2つが入れ替わります。
- ボール拾いは相手コートのサイドラインの外に立ち、順番の合間にボールをかごに戻します。ボール拾いは数分ごとに交代します。
アタッカー(H)はゾーン4横のサイドラインの外、アタックラインの後ろに並びます。セッター(S)はセッターのターゲットに、投げ手(T)はボールかごと一緒にゾーン6にいます。
H = アタッカー、S = セッター、T = 投げ手。青い点 = 待っているアタッカー、灰色の点 = ボール拾い。緑の円 = ターゲット。
- 投げ手がセッターへボールを投げます。ターゲットは相手コートのゾーン1・5・6の奥にあります。
- セッターはゾーン4へ、ネットから約0.5〜1 mの高いトスを上げます。
- 先頭のアタッカーがアタックラインからコートに入り、助走してジャンプします。
- アタッカーはこのラウンドのターゲット、ここではゾーン5(クロス)へ打ちます。ターゲットに入れば3点です。
- アタッカーは両足で着地し、コートの外側を通って列の最後尾へ戻ります。ネットの下は絶対に通りません。ボール拾いがボールを戻します。
- 8〜10本ごとに、ターゲットかゾーンを変えます。ここでは列をゾーン2へ移します。
- セッターは今度はゾーン2へトスを上げます。
- ゾーン2からは打球が入れ替わり、ゾーン5がストレート、ゾーン1がクロスです。ここではクロスでゾーン1のターゲットへ。
進め方
- 最初のアタッカーが、ゾーン4のアタックラインからコートに入ります。
- ボールがセッターに渡り、セッターはゾーン4へ、ネットから約0.5〜1 mの高いトスを上げます。
- アタッカーは助走して跳び、このラウンドで指定されたターゲットに向けて打ちます。
- アタッカーは両足で着地し、一瞬だけ構えの姿勢をとります。
- アタッカーはコートの外側を通って列の最後尾に戻ります(ボールが打たれている間は決してネットの下をくぐりません)。ボール拾いがボールをかごに戻します。
- 8〜10本ごとに、ターゲットかゾーンを変えます(例えば、列をゾーン2へ移す)。
得点のつけ方
1本ごとに、指定したターゲットに入れば3点、コート内なら1点、ネットやアウトは0点です。各ラウンドはチームの合計点を目標にする(例:12本で30点)か、アタッカーがそれぞれ前のラウンドの自分の得点を超えることを目指します。
安全
列のスパイク練習では、短い時間に何度もジャンプします。しっかりウォームアップを行い、1人あたりの本数を制限し、毎回打つ前にスパイクを打つ側のコートから転がったボールを取り除きます。ボール拾いはサイドラインの外にいます。相手コートの選手は、発展の段階で実際にディフェンスを行う選手でない限り、ターゲットのゾーンに立ってはいけません。ウォームアップとよくあるけがも参照してください。
健康に関する注意: これは一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。若い選手は資格のあるコーチの指導のもとでトレーニングし、痛みやけがのある人は医師または理学療法士に相談してください。
動画:基本形からブロック後の切り替えまで、列のスパイク練習
動画:YouTubeのDefying Gravity Volleyball。バージョン2では、ネット際でブロックしてから切り替えるスタートが加わります。Learn Volleyはこのチャンネルとは関係がありません。
この練習の指導ポイント
- うまくできている状態
- アタッカーが打つ側の肩の前の高い位置でボールをとらえ、指定したターゲットへ、少なくともコート内へ打ち、両足で着地します。強く打ってもネットやアウトになれば、どれほど力強く見えても0点です。
- ひとつのキーワード
- 「ボールの後ろに入る」ボールが打つ側の肩の前に来るように入ります。
- よくあるミス
- 助走が早すぎる:アタッカーがボールの下に入り込み、頭の後ろでボールを打つことになり、ネットにかかることがよくあります。直し方:「待ってから、行く」と声をかけます。この高いトスでは、ボールが軌道の頂点に近づくまで待ちます。
- やさしくするには
- ボールを簡単にします。トスの代わりにコーチがゾーン3から投げ上げます。
- 難しくするには
- 相手コートのゾーン2にブロッカーを1人加えます。アタッカーはブロックをかわして打つ、またはブロックを利用して打つ練習をします。
- 次の段階へ進む目安
- 練習の目安:1ラウンド8〜10本のうち半分ほどを指定したターゲットに打てたら、ターゲットやゾーンを変えるか、ブロッカーを加えます。数はグループに合わせて決めます。力よりもまずコースです。
その他の指導のキーワードとよくあるミス
- 「待ってから、行く」助走を始めるタイミングは、トスの種類とスタート位置によって変わります。この練習のようなアウトサイドへの高いトスでは、トスがセッターの手を離れたときではなく、ボールが軌道の頂点に近づいたところで助走を始めます。速くて低いトスほど早く動き出します。ネットから遠い位置からスタートする場合は、少し早めに動き出し、 打つ側の肩の前でボールをとらえられるようにします。
- 「早めにコースを決める」跳びながらターゲットを見れば、スイングがそこへ向かいます。
- 「手をボールの上に」ボールの上からしっかり手首のスナップを利かせると、ボールがコートに収まります。
- 「着地して構える」着地したら、試合と同じように、列に戻る前に一瞬だけ構えの姿勢をとります。
- 列が長すぎる。選手が1本打つごとに1分以上待っています。直し方:2列に分けるか、セッターを1人増やします。
- 全力でしか打たない。ボールがアウトになったりネットにかかったりします。直し方:まずは70%の力でターゲットへ打つよう求めます。
- ゾーンを変えない。選手が1つの角度しか覚えません。直し方:列をゾーン2やゾーン3へ移します。
- 危険なボール拾い。他の選手が打っている間にネットの下を走り抜けます。直し方:「ボールはコートの外側に沿ってだけ拾う」というルールを作ります。
易しくする・難しくするその他の方法
- 易しく:アタッカーがネット際に立ち、自分で投げ上げたボールをネット越しに打ちます(ジャンプなし)。
- 難しく:毎回、アタッカーがまずコーチからのフリーボールをパスし、それから助走します(切り替えが加わります)。
- 難しく:ターゲットのゾーンにディフェンスの選手を1人加え、アタックをディグさせます。
よくある質問
コーチが投げ上げるのと、セッターがトスを上げるのはどちらが良いですか?
初心者にはコーチが投げ上げる方が易しいです。選手が助走のタイミングを合わせられるようになったら、実際のセッターの方が良いでしょう。